100,000マイルで行けるお薦めの場所
新型コロナウィルス問題が社会に大きな影響を与えている中で旅行の記事を更新するのは不謹慎かと思ったりもするのですが、こんな時だからこそ楽しい事を考えたいという人もいるでしょうし、嫌な人はわざわざ読まないと思いますので旅企画を考えました。
「コロナが収束したら行きたい!100,000マイルで行けるお薦めの場所10」です。
ああこんな所も良いなあと思ってもらえたら嬉しいです。
今回は【第2位】を紹介します。
ちなみに前回【第3位】はこちらです。
第2位 ウズベキスタン
1位と2位は全く優劣が付かないほど差がない状態です。
第2位で紹介するのは中央アジアのウズベキスタン共和国です。
日本ではまだ全くと言ってもよいほど無名の国ですが、それはこの国がつい数年前まで鎖国に近い状態にあったためでもあり、旅行が好きな人の中では既に注目の的です。
基本的には都市の単位で選んでいるのですが、ウズベキスタンは国内に魅力的な場所が非常に多い国なので今回は国としての御紹介です。
●国名 ウズベキスタン共和国
●首都 タシケント
●言語 ウズベク語
●通貨 スム
魅力だらけの国
ウズベキスタンにはかつてシルクロード交易の要衝、オアシス都市として栄えた街がいくつもあり、それぞれが独自の魅力を持っています。
それらの都市を中心にそれぞれの魅力を感じながらウズベキスタンの国を巡るのがお薦めです。
余り知られてこそいないものの料理も美味しく、日本人の好みにも合う味付けです。
日本の新幹線にも匹敵する高速鉄道も整備されています。
物価も安く、可愛い雑貨や陶器の宝庫でもあります。
人々も基本的に親切で、面倒見の良い人が多いです。
きっと想像以上の魅力を感じることができる国なんです。
世界遺産
ウズベキスタンには2020年5月現在で5つの遺産がユネスコの世界遺産に登録されています。
その内4つは歴史ある都市の 歴史地区一帯と言う形で登録されています。
歴史遺産として登録されているのは以下の4つです。
●サマルカンド文化交差路
●ブハラ歴史地区
●イチャン・カラ
●シャリフサブス歴史地区
いずれも美しい建造物をいくつも抱える世界遺産で、事前の知識など無くてもその壮麗さに 圧倒される様なものばかりです。
世界遺産を持つ4都市以外にも歴史的資産はウズベキスタン各地に存在しています。
首都タシケントにも美しいモスクやメドレセなど、歴史的建造物がたくさんあります。
歴史的には新しくなりますが、ナボイ・オペラ・バレエ劇場なども美しい建造物に挙げられます。
国の南東部のテルメズでは大規模な仏教遺跡の発掘作業が進められています。
既に国際的にも注目される大発見がいくつもあり、今後多くの観光客が訪れる場所になりそうです。
自然も豊かです
ウズベキスタンには4つの歴史遺産に加えて、自然遺産として登録された「西大山」もあります。
西天山はウズベキスタンからカザフスタン、キルギスト3ヶ国に跨る広大な 自然遺産で、手付かずの自然が残り希少な生物が数多く生育する地域です。
また国土の西側には、緑豊かな西天山とは対象的なキジルクム砂漠が拡がります。
多様な自然の存在もウズベキスタンの注目するべき一面です。
サマルカンドー文化交差路
ウズベキスタンでもっとも有名な世界遺産と言えば「青の都」「アジアの宝石」とも称されるサマルカンドでしょう。
サマルカンドは首都タシュケントとブハラの中間に位置しており、街の起源は紀元前4世紀頃まで遡ると言う歴史ある街です。
13世紀にモンゴル帝国の侵攻を受けて街は破壊されましたが、14世紀にティムール王国が地域を納めるとサマルカンドの街は見事に復興を遂げます。
サマルカンドでは「サマルカンドブルー」と呼ばれる青を基調としたタイルで装飾された、美しい建造物の数々が人々を魅了します。
2001年には旧市街の歴史的建造物を中心に「サマルカンド –文化交差路」として世界遺産に登録されました。
旧市街のレギスタン広場では正面に「ティラカリ・メドレセ」、右手に「シェルドル・メドレセ」、左手に「ウルグベク・メドレセ」と3つの美しい巨大建造物が広場を囲むように建ち旅行者を圧倒します。
夜にはライトアップもされていて、昼間とは違った輝く様な美しさを見せてくれます。
レギスタン広場以外にも「ビビハニム・モスク」「グル・アミール廟」「シャーヒズィンダ廟」などなど、美しく歴史的価値も高い建造物が目白押しとなっています。
ブハラ歴史地区
ブハラはウズベキスタンのほぼ中央に位置し、シルクロードの要衝として古くから栄えてきた街で、16世紀にはブハラ・ハーン王国の都にもなってきます。
ブハラ旧市街のほぼ全体が歴史地区に指定されており、1993年に世界遺産へと登録されています。
「カラーン・モスク」「カラーン・ミナレット」「アルク城」などなど美しい建造物が数多く残されています。
旧市街はコンパクトで徒歩でも回りやすく、街並も美しいので散策にはもってこいです。
イチャン・カラ
イチャン・カラは西部のヒヴァと言う街にあります。
かつて20世紀初頭まで実在したヒヴァ・ハーン王国の首都でもあります。
イチャン・カラは「内城」と言う意味で、街が城壁で囲まれた城塞都市になっています。
城壁とその中の街一帯が中世からほぼ無傷で残っており、1990年に世界遺産に登録されています。
未完成ながら抜群の存在感を誇る「カルタ・ミナル」、中央アジアで最大の神学校と言われる「ムハンマド・アミン・ハーン・メドレセ」、街を見渡す事のできる「クフナ・アルク」などなど美しい建造物がひしめき、「青空の下の博物館」と呼ばれています。
シャフリサブス歴史地区
シャフリサブスは、サマルカンドから南へ80kmの場所にある街で、中央アジアに一代で広大なティムール王国を築いたティムール王の生誕地として知られています。
シャフリサブスも歴史地区一帯が2004年に世界遺産に登録されています。
現在では2つの塔が現存する宮殿跡「アクサライ」や、ティムール王の墓も有る「ドルッサオダット建築群」、美しいドーム形状のモスクを抱える「ドルッティロヴァット建築群」など美しい建造物がいくつもあります。
ウズベキスタンの料理
シルクロード交易が始まって以来、東西の文化が混ざりあってきた所なだけに、ウズベキスタンは料理も多様で美味しい国です。
美味しい米料理や麺料理があり、野菜も新鮮です。
肉は羊肉が中心ですが、牛肉や鶏肉も料理に使います。
イスラム教徒が多い国なので豚肉は基本的に食べません。
味付けもシンプルなものが多く日本人にも抵抗の少ない料理が多いです。
シャシリクという日本で言う肉の串焼きがポピュラーな料理ですが羊肉、牛肉、鶏肉など色々な種類から選べます。
プロフという日本で言うピラフの様な料理もあります。
肉がたっぷり入っていて大きな鍋で焼きます。
日本のピラフより油気が多いですがとても美味しいです。
鉄道 もすごいんです
ウズベキスタンには速くて運航も正確な素晴らしい鉄道があります。
高速鉄道「アフラシャル号」がタシュケントからサマルカンドを経由してブハラまで最高時速250キロで結んでいます。
運行時間の正確さも特筆もので、定刻に発車して、ほぼ定刻に到着します。
料金も安く、正規の料金で言うと、一番安いエコノミー席なら
●タシュケント―サマルカンド 13万2000スム(約1,500円)
●タシュケントーブハラ 16万3000スム(約1,800円)
です。
宗教
ウズベキスタンでは国民の8割がイスラム教徒です。
そのため豚肉料理は殆ど見掛ける事がありませんが、 お酒に関しては非常に寛容で、普通にビールでもウォッカでも飲む事が出来ます。
ワイン工房だってあります。
古くからさまざまな文化が混じってきた所だけに、他の文化に対しても寛容な所があります。
親日の国でもあり、日本人の女性などは写真を撮らせてくれと言われる事もあります。
言葉
ウズベキスタンの公用語は「ウズベク語」です。
旧ソ連の構成国だった経緯もあってロシア語はかなり通じる人も多いですが、若い世代では ロシア語が分からない人も多いそうです。
英語はホテルのフロントでは通じる事が多いですが、首都タシュケントでも街中の人は 英語を殆ど離せません。
逆に観光地のお土産物屋の方が数字や簡単な英語を話せたりします。
こう言う人達は日本人を見ると「コンニチハ」「ヤスイヨ」と声を掛けてきます。
それでもタクシー以外では強引な客引きは余りありません。
国の西部では、ウズベク語よりもタジク語が使われていて大きく文化圏が分かれています。
人柄
ウズベク人が大半を占めるとの事ですが、人や文化の中継地だっただけに多様な人種が混在しています。
中央アジア的な顔立ちの人から、白人系の人、モンゴル系の人、アラブ系の人、中国系の人など多様性を感じます。
無口な人も多いので一見とっつきにくく感じますが、基本的にはとても親切で温かい人が多いです。
おもてなしの文化があり、旅行者にも寛容です。
首都タシュケントになると都会人の印象が強くなりますが、それでも道を尋ねると言葉は分からなくても丁寧に教えようとしてくれます。
この人間性に惹かれてウズベキスタンが好きになる人も少なくありません。
お金
ウズベキスタンの現地通貨はスム(UZS)です。
貨レートは1円=約93スム(UZS)になります(2020年5月現在)。
数年前までは公定レートと闇ルートが存在し、レートには相当に大きな差があったのです。ウズベキスタンの都市部や観光地ではUSドルで支払ができるお店もかなり多いので、万一両替が上手くできなかった時の為に、予めUSドルを持っておくと安心です。
ウズベキスタンの物価
ウズベキスタンの物価は非常に安いです。
タシュケントの地下鉄は1,400スム(約15円)ですし、サマルカンドやブハラの観光客向けのレストランであれもこれもと思いっきり飲食をしても、1人10万スム (約1,060円)あれば充分にお釣りが来るでしょう。
バザール(市場)ではサマルカンドナンと言う人の顔位の大きさのパンが最初の言い値でも1万スム(約106円)あれば 買えます。それでも現地人価格の倍以上の価格です。
バザールやお土産物屋さんはスムでもドルでも買える事が殆どです。
ウズベキスタンへのアクセス
日本からウズベキスタンへは通常であればウズベキスタン航空が成田から首都タシケントへの直行便を運航しています。
但しウズベキスタン航空はどこのアライアンスにも加盟していないため、ANAやJALのマイルをウズベキスタン航空の特典航空券に交換することはできません。
但し経由便であればいくつかのルートでウズベキスタンに行く事ができます。
もっとも一般的なのはアシアナ航空を使って韓国・仁川経由でタシケントに行くルートです。
アシアナ航空はANAと同じスターアライアンスに加盟しているので、ANAのマイルを使って特典航空券に交換することができます。
●ANA 直行便無し
●JAL 直行便無し
●スターアライアンス
・エコノミー 38,000マイル
・ ビジネス 63,000マイル
ウズベキスタンの治安
国名にスタンが付いていることから内戦の続くアフガニスタンのようなイメージを持ったり、旧ソ連の国だったことから何となく怖いイメージを持つ方もいるかと思います。
ところが実際にウズベキスタンに行ってみると、驚くほど平安な空気が漂っています。
観光客の多い都市の旧市街では特にそう感じます。
良くも悪くもロシア式の統制が取れた社会の名残りなのかなとも思います。
全く安心というわけではありませんが、都市部ではスリや置き引きなどに気をつけていれば必要以上に心配をすることはなさそうです。
新型コロナの状況
ウズベキスタンでは2020年3月15日に最初の感染者を確認して以降感染者の拡大が続いており、感染拡大防止のための対策が続いています。
ウズベキスタン保健省の発表によると4月15日時点の新型コロナウイルス感染状況は、
・感染者数 1,380人
・回復者数 140人
・死者総数 4人
となっています。
このまま収束に向かっていってくれることを願うばかりです。
まとめ
ウズベキスタンの紹介、いかがだったでしょうか。
正直この国は魅力が多くてとても書ききれるものではありません。
この国についてはFinancial Partyのメンバーがウズベキスタン倶楽部というサイトを作ってしまいました。
もし興味があれば是非こちらも覗いてみて下さい。
新型コロナの問題が収まったら、是非訪れてこの魅力を感じて下さい。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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