プロ野球も開幕!台湾はロックダウンもありません。

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海外旅行

一歩一歩前に進んでいます

2020年5月現在、日本では新型コロナウィルスの対策で緊急事態宣言が出される厳しい状況にあります。
それでも直近では感染者数が減少に転じ、出口戦略の議論も始まるなど光も差し込み始めています。
アビガンやレムデジビルなどの治療薬も医療現場での使用が進み、ワクチンも実用化に向けて急ピッチで体制が整えられつつあります。
収束に向けて一歩一歩ですが確実に進んでいる事は確かです。
ワクチンが整備されれば人の行き来も格段にしやすくなります。
そんな中で台湾はいち早く市民生活を落ち着かせています。
今回はこの台湾の状況を紹介します。

台湾の感染状況

台湾の中央感染症指揮センターの5月8日の記者会見発表によると、台湾内の新型コロナウィルス感染者は、海外帰国社の感染が349人、国内感染者が55人、軍艦関係者が36人で合計440人となっています。
台湾は約2,400万人の人口を抱え、新型コロナの発生地を持つ中国本土と非常に近い場所にありながらの数字であり、死亡者数もここまで6人と非常に低くなっています。
台湾では同日まで国内感染者が26日連続で発生しておらず、ここまで感染の封じ込めに成功していることは確かです。

早かった水際対策

台湾では新型コロナウイルスの問題が日本ではまだ殆ど報道されていない2019年12月31日の時点で、中国・武漢市からの渡航者に対する検疫を始めていました。
年が明けて1月12日には政府の担当者が武漢に飛んで中国の状況を確認し、1月20日には早くも緊急指令センターを設置しています。
中央感染症指揮センターも早い段階で水際検疫を強化し、海外からの渡航者の入国制限を実行しました。
WHO(世界保険機構)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したのは1月31日のことなので台湾当局の対応の速さが目立ちます。

ロックダウンをしていません

※写真は直近のものではありません。

台湾は、今回の新型コロナウィルスで世界的な問題となっているロックダウン(都市封鎖)を現在まで実施していません。
衛生対応の厳格化などの制限はありますが、国内の日常生活を維持しています。
屋内は100人、屋外は500人を超える集会は自粛を要請されています。
ソーシャル・ディスタンシングも指示され、飲食店ではイスの位置や向きを工夫するなどの対応を実施しています。
国外からの感染持ち込みを早期に厳しく制限したことが大きな成果を齎しています。

プロ野球も開幕しています

台湾のプロ野球リーグも人数は大幅に絞っていますが観客を入れてのリーグ再開にこぎつけています。
台湾のプロ野球リーグ、サッカーリーグは他国に先駆けて4月12日に無観客試合で開幕しています。
5月8日にはプロ野球リーグが、観客を1球場当たり1,000人に制限して試合を実施しました。
観客全員にマスクの着用を要求し、座席に3列おき、3席おきの間隔を確保しています。
それでも観客が入り、チアガールも入っての試合開催は人々を勇気づけたことでしょう。

若きデジタルIT大臣

台湾の新型コロナウィルス対策を語る時には欠かせない存在が、デジタル担当政務委員(大臣)として次々と施策を打ち出した唐鳳(オードリー・タン)氏です。
唐鳳氏は今や台湾の英雄であり、人々が憧れる存在です。
唐氏はIQ180ともいわれ、トランスジェンダーであることを公表しています。
19歳の時にシリコンバレーでソフトウェア会社を起業し、米アップル社や台湾BenQ社のデジタル顧問を歴任しました。
アップルの顧問就任時には時給1BTC(ビットコイン)の契約を結んでいたそうです。
若くして経済的な成功を治めた唐氏ですが、33歳の時にビジネスからの引退を発表しています。
2016年に35歳と史上最年少の大臣となりました。
フォーブス誌によるとトランスジェンダーでは世界初の閣僚とのことです。
唐氏は台湾でマスクの不足が起きると直ぐにマスクの在庫が一目でわかるアプリのプログラム”Eシステム”を開発して展開するなど次々に有効な施策を打ち出しました。
2020年2月には米国の外交誌「Foreign Policy」で「世界の頭脳百人」にも選ばれています。
35歳の人材を大臣に抜擢した蔡英文総統も凄いですね。

専門家が並ぶ閣僚

但し活躍したのは唐IT担当政務委員だけではありません。
陳時中 衛生福利部長(厚生大臣)も防疫の舵取りに力を発揮しています。
陳氏は台湾では「鉄人大臣」の異名で称されています。
外国と単純に比べて日本の制度を批判する議論は余り好きでは無いですが、閣僚に素人がおらず、各分野の専門家が就任している点からは学ぶことが多いと想います。

台湾の抱える問題

台湾にも問題がないわけではありません。
国内での新規感染者0人が続いている間にも軍艦内では陽性者が発見されています。
軍艦内での集団感染が問題になった時期もありました。
また台湾には中国本土や海外からの渡航者をどう受け入れていくかも今後大きな課題になってきます。
台湾が水際での防疫に成功したことで、逆に免疫を持つ人が圧倒的に少ないという状況にあると考えられるのです。
ワクチンの開発と整備が次の重要施策になりそうです。

まとめ

台湾が新型ウィルス問題を克服しつつあることは日本にも大きな希望を与えてくれます。
もとより魅力の多い場所なので、いずれ海外旅行に行けるようになったら是非訪れたいです。
ただその為には、台湾以上に日本が新型コロナウィルスの問題を克服してないと話になりませんね。
日本が学べることもたくさんあります。
早くこの問題を解決して、台湾の人にも安心して来てもらえるようにしたいですね。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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