単に旅行に行けるだけではない
本サイト100,000マイル倶楽部では航空会社のマイルを10万マイル、20万マイル…と貯めて行く事を薦めています。
ところでそもそも何故マイルを貯めるべきなのでしょうか。
もちろん多くは旅行に行きたいから、飛行機に乗りたいからと言う事であり、全くもってそれで正解なのですが、それとは別にマイルの利用は経済的なメリットに大きいと言う大きな理由があります。
今回はそうしたマイレージプログラムの経済的なメリットについて解説をします。
マイルを利用する
基本的な話ですが、先に航空会社のマイルを貯めると実際何に使えるのか、ANAを例にマイルの利用について簡単に説明します。
ANAのマイルはANAや提携航空会社の特典航空券に交換できる他、さまざまな商品・ サービスに交換する事ができます。
その中でも多くの人が利用対象に考えるのが特典航空券への交換です。
実際他の商品やサービスに交換するよりも特典航空券への交換の方が割の良い特典となっています。
国内特典航空券
ANAのマイルは片道5,000マイルからANAの国内線特典航空券に交換する事ができます。
交換に必要なマイル数は距離毎に4つに分けられた区間設定と、ロー/レギュラー/ハイの3つに分けられた「シーズン設定」によって決まります。
東京発着を基準にすると、往復に必要なマイル数は
行先/シーズン | ロー | レギュラー | ハイ |
大阪 | 10,000 | 12,000 | 15,000 |
札幌 | 12,000 | 15,000 | 18,000 |
福岡 | 12,000 | 15,000 | 18,000 |
沖縄 | 14,000 | 18,000 | 21,000 |
石垣 | 17,000 | 20,000 | 23,000 |
となっています。
尚、お盆や年末年始などのピーク時には一部利用できない路線があります。
国際特典航空券
ANAのマイルは12,000マイルからANAの往復国際線特典航空券に交換する事ができます。
交換に必要なマイル数は、10の地域に分けられたZONE区分と、ロー/レギュラー/ハイの3つに分けられたシーズン設定、更に4段階の座席クラスによって決まります。
行き先
日本から主な都市への往復特典航空券(直行便)の交換に必要なマイル数は
行き先 | 座席クラス | ロー | レギュラー | ハイ |
韓国 | エコノミー | 12000 | 15000 | 18000 |
ビジネス | 25000 | 30000 | 33000 | |
東南アジア | エコノミー | 30000 | 35000 | 38000 |
プレミアム | 46000 | 51000 | 54000 | |
ビジネス | 55000 | 60000 | 63000 | |
ファースト | 105000 | 105000 | 114000 |
座席クラス | ロー | レギュラー | ハイ | |
ハワイ | エコノミー | 35,000 | 40,000 | 43,000 |
プレミアム | 53,000 | 58,000 | 61,000 | |
ビジネス | 60,000 | 65,000 | 68,000 | |
ファースト | 120,000 | 120,000 | 129,000 | |
北米 | エコノミー | 40,000 | 50,000 | 55,000 |
プレミアム | 62,000 | 72,000 | 77,000 | |
ビジネス | 75,000 | 85,000 | 90,000 | |
ファースト | 150,000 | 150,000 | 165,000 |
座席クラス | ロー | レギュラー | ハイ | |
欧州 | エコノミー | 45,000 | 55,000 | 60,000 |
プレミアム | 67,000 | 77,000 | 82,000 | |
ビジネス | 80,000 | 90,000 | 95,000 | |
ファースト | 165,000 | 165,000 | 180,000 |
などとなっています。
1マイルの価値は2円!?
一般的にはANAやJALのマイルは1マイル=2円と言われています。
クレジットカードのポイントは殆どが航空会社のマイルに交換できますが、多くの場合交換レートは2円相当のポイント=1マイルで設定されています。
一方で航空会社のマイルは使い方によっては1マイルが2円以上にもなるし、2円以下にもなります。
マイレージ・プログラムは利用方法による価値の差が非常に大きいプログラムと言え、その特徴があるのでメリットを増やす可能性が生まれるのです。
利益を拡大する!?
例えば1マイルを2円以上の価値で使う事ができれば、利益を増やしているのと同じ事ではないかと考えられます。
また1マイルを3円、4円と言う価値で使う事ができるならば、極端な話ですがマイルを1マイル2円で購入しても構わないと言う事が言えます。
あるいはマイルを1マイル=2円よりも低い金額で手に入れる事ができれば、それも 同じ様な効果を生み出します。
もちろんその両方を狙う事だってできる筈です。
直接換金こそできませんが、投資や運用と同じ様に価値を増やす事ができます。
もっと単純に言うと目の前にある1000円を1500円だったり2000円だったり3000円だったりの価値に変える事ができる訳です。
これこそが本サイトがマイルの獲得を薦める最大の理由です。
マイル価値
ところでマイルの利用価値はどうすれば分かるのでしょうか。
特典の価値と交換に必要なマイル数が分かれば1マイル当たりの価値を計算する事ができます。
特典に対して交換したマイルが1マイル当たりいくらの価値になっているかをマイラー達の間では「マイル価値」などと呼んでいます。
2万円のサービスを1万マイルで獲得できればマイル価値は2円と言う事になります。
マイルの価値を測る1つの基準として使っています。
ソウル往復で検証
では前述した特典航空券に交換する場合のマイル価値はどの様になるでしょうか。
航空運賃、特に国際便の航空運賃は日によっても便によっても料金が異なる上にさまざまな種類があり比較が簡単では無いのですが、事例を挙げて検証してみましよう。
話を誇張したくはないので、比較的条件の悪い東京(羽田、成田)ーソワル間往復を取り上げます。
2020年2月7日~9日の日程(レギュラーシーズン)で、ANAの東京ーソウル間往復肌空券の料金を調べると、最安値は45,420円(航空券38,000円+税金・諸経費7,420円)となっていました(2020.01.09.時点ANAホームペーン)。
この内航空券代金に相当する38,000円分をレギュラーシーズンは15,000マイルで交換できるので、1マイル当たりの価値(マイル価値)は2.53円と言う事になります。
東京ーソウル往復(エコノミー、2020/2/7~2/9)
最安値 | ロー | レギュラー | ハイ | |
航空券 | 38,000円 | 12,000m | 15,000m | 18,000m |
税・諸経費 | 7,420円 | 7,420円 | 7,420円 | 7,420円 |
マイル価値 | ー | 13.17円 | 12.53円 | 12.11円 |
※実際にはこの時期はレギュラーシーズンですが、説明上単純化しております。
実は驚異的な利益率
マイル価値が2円から2.53円になったと言っても余りお得感が感じられないかも知れませんが、実はこれはかなり凄い事だと言えます。
2円が2.53円になると言う事は価値が126.5%になる(26.5%増える)と言う事です。
都市銀行の定期預金の金利が年0.01%と言う時に、殆どリスク無しにこんな利益が取れる金融商品はまず無いでしょう。
しかも航空券の料金は基本的に高額なものなので金額自体も大きくなります。
マイルを利用するメリットは絶大なのです。
実際には行先が韓国辺りであればLCC(格安航空会社)などもあるのでもう少し複雑な比較が必要ですが、こう言う考え方もできると言う点は分かって頂けたのではないでしょうか。
ビジネスクラスは更にお得
ビジネスクラスになると更にマイル価値が高くなります。
先程と同じ条件でビジネスクラスの最安値を見ると101,920円となっていました。
この内航空券代金に相当する94,500円分を30,000マイルで交換できるので、1マイル 当たりの価値は3.15円と言う事になります。
東京ーソウル往復(ビジネス、2020/2/7~2/9)
最安値 | ロー | レギュラー | ハイ | |
航空券 | 94,500円 | 25,000m | 30,000m | 33,000m |
税・諸経費 | 7,420円 | 7,420円 | 7,420円 | 7,420円 |
マイル単価 | - | 3.78円 | 3.15円 | 2.86円 |
欧州便でも検証します
今度はANAの欧州便(東京ーパリ)で検証してみます。
欧州便は時期による価格差が大きいですが、比較的安い4月10日~14日(ローシーズン)の東京ーパリ往復で検証します。
航空券を調べると、最安値は131,640円(航空券100,000円+税金・諸経費31, 640円)となっていました(2020.01.09.時点ANAホームページ)。
この内航空券代に相当する100,000円分をえローシーズンなら45,000マイル で交換できるので1マイル当たりの価値は2.22円と言う事になります。
東京ーパリ往復(エコノミー、2020/2/7~2/9)
最安値 | ロー | |
航空券 | 100000円 | 45000m |
税・諸経費 | 31,640円 | 31,640円 |
マイル単価 | - | 2.22 |
ビジネスクラスは価値が跳ね上がる
これがビジネスクラスになると驚く様な価値になってきます。
同じ条件で東京ーパリ間のビジネスクラスの最安値を見る、568,370円(航空券 530.000+税金・諸経費38,370円)でした。
この内航空券代に相当する530,000円分を80,000マイルで交換できるので、1マイル当たりの価値は6.63円に跳ね上がる事になります。
東京ーバリ往復 (ビジネス、2020/2/7~2/9)
最安値 | ロー | |
航空券 | 53000円 | 80000m |
税・諸経費 | 38,370円 | 38,370円 |
マイル単価 | - | 6.63 |
ファーストクラスは更にその上
それではファーストクラスになるとどうなるかも気になる所です。
同じ条件で東京ーバリ間のファーストクラスの最安値は1, 328,720円(航空券 1,280,000+税金・諸経費48,720円)でした。
この内航空券代に相当する128万円を165,000マイルで交換できるので1マイル 当たりの価値は実に7.76円となります。
東京-パリ往復 (ファースト、2020/2/7~2/9)
最安値 | ||
航空券 | 128万 | 165000 |
税・諸経費 | 48720 | 48720 |
マイル単価 | - | 7.76 |
ファーストクラスは思ったより近い
ビジネスクラス、ファーストクラスの座席になるとマイル価値は飛躍的に高くなる 傾向があります。
但しお金が無ければそもそもビジネスクラスなどに乗らないでしょうから、このマイル 価値を利益と同じ様に扱うのは少し違う気もします。
但し東京-パリのビジネスクラスに”たった”80,000マイルで交換できる、あるいはファーストクラスに”わずか”165,000マイルで交換できる、と言う事は言えます。
誰でも一度くらいファーストクラスやビジネスクラスに乗って優雅な旅行をしたいなぁなどと思ったりするのでは無いでしょうか。
それは思ったより近くにありますよ、と言う事をお伝えしたいです。
何度も言っている事ではありますが、マイルは貯められます。
まとめ
原則的にANAのマイレージプログラムは、国際特典航空券に利用する事でもっともマイル価値を高くする事ができます。
また国際特典航空券は距離の遠いエリアで利用した方がマイル価値が上がる傾向があります。
更にビジネスクラス、ファーストクラスに座席クラスを上げると、その傾向はより顕著なものになります。
それでも今回は比較的条件の悪い事例を取り上げたつもりです。
以前計算した時にはマイル価値が実に16,8円なんで言う路線もあり、実際にそれは予約可能でした。
ANAのマイレージプログラムは予約が取りにくいと言った別の問題はありますが、それについても色々なテクニックがあります。
マイルをしっかり貯めて、後は個人でも旅行するノウハウがあれば、本当に自由に旅行ができてしまいます。
不安な所だけ現地ツアーや送迎をセットすれば良いのです。
日本の旅行代理店は極めて優秀なので、話をすれば何でも相談に乗ってくれると思います。
皆さんの生活を豊かにするお役に少しでも立てたら嬉しいです。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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