マイレージの仕組み【ANA編】

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マイレージ

(2023.08.08.改訂)

マイルを貯めよう!

皆さんはJALANAなど航空会社のマイルを貯めていますか!?
マイルをしっかり貯めているという方、飛行機には滅多に乗らないから貯めていないという方から、そもそもマイルの事はよく分からないという方までさまざまな人がいると思います。
ただこの記事を見つけてくれたという事は、きっとマイルに何らかの関心を持たれているのだと思います。
航空会社のマイレージ・プログラムは、マイルを貯めると旅行を中心に多様な用途に利用できるものです。
国内・国外を問わず旅行をぐっと身近なものにしてくれますし、日常生活でもいろいろな使い方ができます。
マイルが貯まってくるとさまざまな可能性が拡がってきて、それだけでワクワクしてきたりします。
実際とても有意義なものなので、マイルをよく知らないという方にも是非知って頂きたいですし、既に貯めている方にもより有効な活用法をお届けできればと考えてています。
本項では、まずはマイレージについてその仕組みを解説したいと思います。

マイレージとは

端的に言うと、航空会社が提供する搭乗距離を基準にしたポイント・プログラムがマイレージ(マイレージ・プログラム)、そしてマイレージ制度の中で使われている単位がマイルです。
厳密に言うと航空会社によってはマイレージを貯めると表示している会社もありますが、一般的にはマイルを貯めるという表現が使われる事が多いです。

1990年代に始まったマイル制度

航空会社のマイレージ制度は1991年に米国のアメリカン航空(AmericanAielines)から始まった仕組みです。
当時の米国では、航空自由化政策が導入されて航空業界への相次ぐ新規参入が既存航空会社の経営に深刻な打撃を与えていました。
航空会社各社が危機感を持つ中、アメリカン航空では顧客囲い込みの策として、自社の飛行機に何度も搭乗してくれる顧客に対してその搭乗距離に応じて席のアップグレードや往復航空券などの特典を与えるAdvanceサービスと言う顧客サービスを展開し大変な人気となりました。
アメリカン航空の成功を受けて他の航空会社も続々と同様のサービスを導入する様になり、ほどなく世界中にこの仕組みが広まっていきました。
米国では距離の単位はメートルでは無くマイルの方が一般的である事からマイルが単位として採用され、以後米国以外の航空会社でもマイルが基準単位として定着しています。
日本ではマイレージという名称が定着していますが、米国では一般的にFFP(多頻度顧客優遇制度)と呼ばれています。

日本のマイレージ制度は1997年から

日本の国内線では1997年に日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)がほぼ同時にマイレージ制度を導入しました。
日本のマイレージ制度もサービス開始当初から大きな人気を集め、瞬く間にマイレージ会員の数を拡大しています。
今ではすっかり定着しているイメージが有りますが、国内ではまだ25年程しか経っていない制度なのですね。

マイルを貯める方法

基本的には各航空会社が展開しているマイレージ・プログラムに会員登録をしてその会社の飛行機に搭乗すると、搭乗距離(単位はマイル)に応じてマイルが積算されます。
マイルが規定のマイル数に達すると航空券を始めとする様々なサービスに交換する事ができます。
マイルの積算では搭乗距離を基準にしてはいますが、実際は航空運賃の種別等によって係数が掛けられる為、搭乗した距離が同じで有っても獲得マイル数には差がつきます。
また搭乗だけでは無く、ツアー申込、ホテル宿泊、ショッピングなど航空会社や提携会社のサービスの利用でもマイルを貯める事ができます。
提携するポイントとマイルを所定のレートで交換する事も可能です。

ANAのマイレージ制度はANAマイレージクラブ(AMC)という名称となっています。

一方、JALのマイレージ制度はJALマイレージバンク(JMB)という名称になっています。

国内線の獲得マイル数

では実際に飛行機に搭乗するとどれくらいのマイルが貯まるのでしょうか。
今回はANAのマイレージプログラム(AMC)を例に国内線のマイルから解説します。
※JALの場合も基準となるマイル数はほぼ同じになります。
東京(羽田)からANA便の飛行機に搭乗した場合、主な行き先の片道分の基幹マイルは以下のようになります。

・東京⇔大阪 280mile
東京札幌 510mile
東京福岡 567mile
東京沖縄 984mile
東京石垣 1,224mile(遠い!)

運賃タイプ別の係数がかかります

但しこれは普通運賃(ANA FLEX)やビジネスきっぷなど、比較的運賃が高いチケットで積算率が100%の場合のマイル数です。
ANA VALUEや株主優待割引運賃などの比較的安い運賃の場合は所定の係数が掛かってマイル数は少なくなります。
反対にプレミアム運賃やプレミアムビジネスきっぷなどの金額が高いチケットの場合は100%を越える係数が掛かってマイル数が多くなります。
運賃タイプ毎のマイル係数基準は以下の通りです(2023.08.現在)

☆☆☆係数150%

・プレミアム運賃、同小児運賃
・プレミアム障がい者割引運賃
・ANA VALUE PREMIUM(Child)/ANA SUPER VALUE PREMIUM(Child)
・プレミアムBiz、プレミアムビジネスきっぷ

☆☆係数125%

・ANA VALUE PREMIUM 3
・ANA SUPER VALUE PREMIUM 28
・プレミアム株主優待割引運賃、同小児株主優待割引運賃

☆係数100%

・ANA FLEX
・ビジネスきっぷ、Biz
・小児運賃、介護割引
・障がい者割引運賃
・ANA VALUE (Child)/ANA SUPER VALUE(Child)
・各種アイきっぷ
・プレミアム個人包括旅行割引運賃

□係数75%

・ANA VALUE 1,3,7
・ANA SUPER VALUE 21,28,45,55,75
・ANA VALUE TRANSIT、同1,3,7,21,28,45,55,75
・株主優待割引運賃、小児株主優待割引運賃
・いっしょにマイル割(同行者)

△係数50%

・個人包括旅行運賃、同割引運賃
・スマートU25、スマートシニア空割
・ANA SUPER VALUE SALEなど

積算対象外

尚、以下の運賃タイプでの搭乗はマイルの積算対象外となっています。

・チャーター便
・無償航空券、特典航空券
・包括旅行割引運賃、同団体旅行運賃
・団体割引運賃
・いっしょにマイル割(本人)

国際線の搭乗マイル

続いて国際線の獲得マイル数をANAマイレージクラブの例で解説します。
日本発着で見た場合、海外主要都市への片道の基幹マイル数は以下の通りです。

・ソウル     758mile
・香港     1,823mile
・シンガポール 3,312mile
・ホノルル   3,831mile
・ニューヨーク 6,723mile
・パリ     6,194mile

国内線と同じ様に国際線も航空券の種類と座席のランクによって係数が細かく定められています。
原則として料金の安い航空券には低い係数が掛かり、高い航空券には高い係数が掛かって積算されるマイル数が違ってきます。
マイルの積算は実際に搭乗した時の座席・運賃種別に依りますが、実質的には予約した時の条件(予約クラス)で判別する事ができ、アルファベット1文字で予約クラスが表示されます。
予約クラス(アルファベット)によるマイルの積算係数は以下の通りです。

ファーストクラス

・150% 予約クラス F/A

ビジネスクラス

・150% 予約クラス J
・125% 予約クラス C/D/Z
・75%  予約クラス P

プレミアムエコノミー

・100% 予約クラス G/E
・70%  予約クラス N

エコノミークラス

・100% 予約クラス Y/B/M
・70%  予約クラス U/H/Q
・50%  予約クラス V/W/S/T
・30%  予約クラス L/K

尚、予約クラスがO、I、R、X のチケットについてはマイルの積算対象となりません。
予約クラスの種別はANAホームページの国際線航空券の検索画面で具体的な日時と便を選ぶとアルファベットが表示されるのでわかります。
あるいは航空券を予約した際のチケット(E-チケットを含む)にも予約クラスは記載されています。

海外旅行でもマイルは余り貯まらない

例えば東京からハワイのホノルル迄(3,831マイル)への旅行を例として獲得マイルを考えてみます。
基幹マイルは往復なので3,831✕2=7,662マイルとなります。
ただし一般の旅行では、積算率100%の運賃で国際線のチケットを購入する人は余り多くないでしょう。先程解説した運賃種別の係数があるので、
予約クラスがV(積算率50%)だと3,831マイル
予約クラスがL(積算率30%)だと2,298マイルしか積算されない事になります。
あるいは折角海外旅行に行っても、例えばツアー旅行だとマイルが付かないケースもあります。
その為、海外旅行は距離が長い割にマイルが貯まらないという印象を持つ方も多いのです。
ANAやJALのマイルを貯めて東京から札幌や福岡への往復特典航空券に交換する為には12,000~18,000マイルが必要になります。
飛行機に乗って特典航空券分のマイルを貯めるというのは案外に大変な事だったりするのです。

他の飛行機でもANAマイルは貯められる

航空業界には国際的な航空連合(アライアンス)が存在します。
ANAはスターアライアンス、JALはワンワールドというアライアンスにそれぞれ加盟しています。
ANAのマイルはスターアライアンスの加盟航空会社への搭乗でも貯める事ができます。
但し2つの航空会社のマイレージプログラムで重複してマイルを加算する事は出来ません。
アライアンスの加盟航空会社以外にもANAやJALが独自にマイルを提携している会社もあります。
この場合も原則的には同じ様に搭乗マイルをANAやJALのマイルとして加算する事ができます。
こうした提携によってANAやJALが就航していない路線への搭乗や、航空会社を指定できないツアー旅行などでの搭乗でもANAやJALのマイルを獲得できる可能性が広がってきます。

マイルには期限があります

せっかく獲得したANAやJALのマイルですが、有効期限に気をつける必要があります。
フライトなどで獲得したマイルの有効期限はANA、JAL共に獲得した月から数えて36か月後の月末迄となっています(約3年間)。
この期限を過ぎると期限を超えた分から順にマイルが消滅して行ってしまいます。
この他ANAでは各種のキャンペーンによる獲得マイルは
期間限定マイル
用途・期間限定マイル
航空関連サービス・期間限定マイル
に区分され、キャンペーンにより有効期限が異なります。有効期限は各キャンペーンのウェブサイトで確認する事ができます。
海外の航空会社にはデルタ航空などマイルの期限が無いマイレージプログラムもありますが、日本では大半の方がANAかJALのプログラムでマイルを貯めているのが実状なのでマイルの期限には注意が必要です。
36か月という期限があるANAやJALのマイレージプログラムで必要なマイルを貯めるのが簡単ではない事は容易に理解できるかと思います。

まとめ

それでは飛行機に頻繁には搭乗しない一般の人がANAやJALのマイルを貯めるのは無駄なのでしょうか。
いえいえそうではありませんよ。
是非とも貯めるべきだと思います。
マイルを遥かに効率良く貯める方法は確かにあります。
それも特別な人だけが使える様な方法では無く、幅広い人に活用して貰える様な方法です。
この商品や情報を買って下さい!みたいな勧誘話ではありません。
本サイト100,000マイル倶楽部ではマイルをどうやって貯めるのか、その方法と実際にどれくらいのマイルが貯められるのかについて解説しています。
もったい付けた書き方で申し訳ないですが、きっとお役に立てると思いますよ。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

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