(2023.08.16.改訂)
電子マネーnanaco
nanacoはセブンイレブンやイトーヨーカ堂などを抱えるセブン&アイグループが発行するプリペイド型の電子マネーです。
全国的に知られている非常にメジャーな電子マネーであり、既に使ってるという方も多いと思います。
セブン&アイグループの店舗や提携する店舗などでの支払時に、事前にチャージしたnanacoで支払う事ができます。
現金を余り持たなくても良い、小銭が増えないなどの電子マネーの利点の他にnanacoポイント(1ポイント= 1円相当)が貯まると言ったメリットが有り、広く利用されています。
実はANAマイルとの相性がよい!?
余り知られていないですが、実はこのnanacoポイントはANAマイルとの相性が非常に良いポイントプログラムだと言われています。
簡単に説明すると、nanacoポイントは交換レートが有利な訳ではないですが、基本的にポイントを貯めやすいプログラムなので、ANAマイルを貯めている人であればこれを活用する方法がありますよ、という話です。
ANAマイルに交換できる
nanacoポイントは500ポイント=250マイルのレートでANAマイルに交換が可能です。
あるいは500ポイント=500コインのレートでANA Skyコインに交換する事もできます
マイルへの交換レートは2ポイント(2円相当)=1マイルなので標準的な交換レートです。
正直な所交換レート的には注目すべき存在ではありません。
しかしながら、nanacoポイントはメジャーな電子マネーのポイントプログラムの中では抜群にポイントが貯まりやすいであると言う強みがあります。
その為ANAマイルを貯めている人、特にマイルの価値を1マイル=2円以上に高められる人にとってはnanacoポイントが有力な選択肢に挙がってきます。
つまりは
●普通にポイントが貯まる、交換率が良いルート
●たくさんポイントが貯まる、交換率が普通のルート
ではそれほど大した違いは無いですね、と言う話です。
もちろん、ポイントサイトの交換ルートの様にたくさん貯まって且つ交換率も良いルートが一番良い訳ですが、nanacoはポイントサイトなどとは並行して別立てで実行できるものなので、こうした活用を考えてみても良いのではないかと思います。
nanaco
■種 別 プリペイド型電子マネー
■発行元 ㈱セブンカードサービス
■ポイント nanacoポイント
■基本付与 200円に付き1ポイント
■レート 1ポイント=1円
■利用店舗 セブンイレブン、イトーヨーカ堂など
■公式ホームページ
nanacoはセブンイレブンやイトーヨーカ堂系のスーパーマーケット、ガストなど多くの店舗で利用できるプリペイド型の電子マネーです。
基本的にはnanacoでの支払い200円に付きnanacoポイントが1ポイント貰えます。
nanacoポイントは1ポイント= 1円で支払いに使えるのでポイント還元率0.5%の電子マネーと言う事もできます。
ANAマイルが直接貯まるANAカードEdyは利用金額200円に付き1マイル、JALマイルが貯まるwaonも利用金額200円に付き1マイルです。
nanacoも換算すると200円で1マイルなので交換レートとしては同じなのですが、nanacoは100円毎にポイントが付くので、200円毎のEdyやwaonと比べてポイントのロスが少なくなり有利です。
※2019年7月1日よりnanacoポイントの付与率が変更になり、100円に付き1nanacoポイントから200円に付き1nanacoポイントとなりました。
単純なnanaco支払でのポイント獲得についてはnanacoの優位性は無くなったと言えます。
セブンイレブンのキャンペーン
セブンイレブンの利用が多い人にとってはnanacoの優位性は際立っています。
セブンイレブンのポイント・プロモーションが他のコンビニチェーンと比べて圧倒的に手厚いからです。
例えばコンビニで購入する機会が非常に多い「缶コーヒー」「ペットボトル飲料」などについての手厚いキャンペーンがあります。
一般的なコンビニのキャンペーンでは品数がごく限られていたり、価格が安くなっている商品にはボーナスポイントが付かなかったりするのが普通です。
これに対しセブンイレブンでは、缶コーヒーやペットボトル飲料の売れ筋商品の中から5~10品目を対象に選んでキャンペーンを打ちます。
それも価格を153円→138円、128円→11 8円と言う具合に引き下げると共に、nanacoポイントを10ポイント(通常の10倍)付けると言った内容です。
それを商品を少しずつ入れ替えながら継続的に展開しているのです。
セブンイレブンはこうしたポイント・キャンペーンの質が圧倒的に高いのです。
毎日ポイントが貯まる
コンビニは自宅やオフィス、学校の近くにある店舗を選ぶ傾向が強いので、単純にセブンイレブンの店舗をお薦めする訳にはいきませんが、都心部の様に同じエリアに幾つものコンビニが有る場所や、車移動が基本でどのコンビニに行くのも車と言った地域では、ポイントキャンペーンの観点から店舗を選択するのも有効です。
実際、仕事の合間や授業の前後に毎日コーヒーやお茶を買っている方は多いと思います。
それをセブンイレブンの対象商品に”寄せる”ことができるのであれば、切り替える事でポイントを毎日のように積み上げることができます。
味にこだわりりがある方はそれを変える必要はないですが、案外そんなにこだわりは無いという方も多いのではないでしょうか。
スーパーの買い物で貯まる
スーパーマーケットの利用店舗については、コンビニ以上に生活拠点との関係が深くなりますが、近くにセブン&アイ系列のスーパーがあるのであればnanacoを持たない手はありません。
セブン&アイ系の主なスーパーには以下のお店があります。
・イトーヨーカ堂
・ヨークベニマル、ヨークマート
・サンエー
・天満屋
・マルマンストア
普段から利用されている人は御存じだと思いますが、イトーヨーカ堂では毎月8日、18日、28日には直営部分でのnanacoでの買い物が5%引きになります。
専門店エリアでは割引にはなりませんが、nanacoポイントが2倍になります。
専門店エリアはポイント5 倍といったキャンペーンも度々実施されており、非常に貯めやすい環境といえます。
百貨店や専門店の買い物で貯まる
コンビニやスーパーに比べると百貨店や専門店でのnanaco利用は見落としがちでしょうか。
百貨店だと「西武百貨店」や「そごう」、専門店だと有名な所では「LOFT」や「赤ちゃん本舗」などがセブン系店舗であり、nanacoを使える店舗になります。
あるいは飲食店チェーンでも使えるところは多く「デニーズ」「吉野家」「マクドナルド」などでも利用できます。
各店舗でnanacoを軸にしたキャンペーンを頻繁に実施していますので、行かれる時はnanacoのキャンペーン情報をチェックされる事をお薦めします。
nanacoが使える主な百貨店
・西武百貨店
・そごう
・京急百貨店(上大岡駅)
nanacoが使える主な専門店
・LOFT
・赤ちゃん本舗
nanacoが使える主な飲食店チェーン
・フォルクス
・マクドナルド
・デニーズ
・吉野家
・ケンタッキーフライドチキン
nanacoへのチャージ方法
nanacoを持つと公式サイトの会員専用サイトにログインすることができます。
会員ページではチャージ残高や保有するポイント、オートチャージの設定が出来ると共に、ANAマイルやANA Skyコインへの交換手続きも行う事ができます。
nanacoへのチャージについてはセブンイレブン店舗の他、セブン銀行ATMやnanacoチャージを扱っている店舗で行なう事ができます。
店頭で「nanaco に〇〇円チャージして下さい」と伝えてnanacoカード(アプリ)を出し、入金額を払うだけです。
後は店員さんの指示に従ってカードリーダーにカードやアプリをタッチすれば入金が完了します。
店頭やセブン銀行のATMだけでは無く、nanacoの公式ホームページからもチャージを実行する事ができます。
事前にクレジットカードを登録しておいて、nanacoの残高が一定金額を下回ったら自動的にチャージされる「オートチャージ設定」をする事もできます。
このnanacoへのチャージも、できれば検討したい項目です。
nanacoへのチャージでポイントを貯める
ホームページから、あるいはオートチャージ設定でチャージをする場合にはクレジットカードが必要になります。
通常、電子マネーへのチャージにはポイントが付かないクレジットカードが多いのですが、中にはnanacoへのチャージに対してもポイントが付くカードがあります。
nanacoへのチャージでポイントが付くカードとしては以下のカードが挙げられます。
・リクルートカード(還元率1.2%)
・セブンカード (還元率1.0%)
但しチャージで付くのはnanacoポイントでは無くカード会社のポイントです。
どの道お金を払ってチャージをするのであればクレジットカードでチャージしてポイントを二重取りすると考えて貰えば良いと思います。
オートチャージ設定などは一度設定をしてしまえば、自動的にポイントが貯まって行くので手間がいらないですよね。
尚一度にnanacoにチャージできる金額は50,000円までとなっています。
ネットショップで貯める
nanacoポイントはセブンネットをはじめとするセブン&アイ系のネットショップでも効果的に貯める事ができます。
セブンネットはloftなどのセブン&アイ各社のネットショップがOmni7として統合されて、全体で扱う商品の範囲は大幅に拡大しています。
個々のショップの中では本やCD、DVDを中心に扱っているセブンネットが非常に使いやすく、ポイントを貯めやすいサイトになっています。
セブンネットでポイントの二重取り、三重取りをする
セブンネットショッピング(通称セブンネット)は、セブンイレブンジャパンの100%子会社である(株)セブンネットショッピングが展開するネットショッピングサイトです。
セブンネットでの購入を宅配で受け取る場合には550円(税込)の送料がかかりますが、セブンイレブン店舗での受け取りにすると購入金額に関係無く送料が無料になるという点が強みとなっています。
電子書籍にポイントが付くネットショップは多いのでこの説明は省きますが、セブンネットでは通常の書籍や雑誌の購入でも200円枚に1 のポイントが付きます。
これだけなら特別凄いという話では無いのですが、セブンネットの場合はここから二重取り、三重取り、四重、五重とポイントを重ね取りできる所に大きな魅力があります。
ポイント五重取りの事例
セブンネットで商品を注文して、セブンイレブン店舗での受け取りを選んで代金をnanacoで支払うと、ここでも購入代金の200円毎に1ポイントのnanacoポイントが加算されます。
※2023年8月時点ではセブンネットの店頭受取時の支払いは現金、nanaco、クレジットカードとなっています。
このnanacoでの支払分を、ポイントの付くクレジットカードでチャージするとそこにもクレジットカードのポイントが付きます。
リクルートカードなら1.2%のリクルートポイント(pontaポイント)が付きます。
また、そもそもセブンネットを利用する時にポイントサイトを経由すると、ポイントサイトのポイントを獲得できます。
例えばポイントサイト大手の「モッピー」を経由すると、2023年8月時点でセブンネットでの購入金額の2.5%相当のポイントがたまります。
この時、「モッピー」の会員ランクが【ゴールド会員】になっていれば、獲得したポイントの15%のボーナスポイントが貰えます。
これででポイントの”五重取り”となります。
ここまでのポイントはいずれも航空会社のマイルに交換するルートがありますので、マイラーとしてもメリットの大きい方法と言えます。
税金をnanacoで支払う
nanacoポイントとは直接関係がないのですが、実は税金の支払もnanacoが威力を発揮する項目です。
電気、ガス、水道などの公共料金をコンビニ払いにする場合も基本的には同じです。
税金や公共料金は通常は電子マネーで支払う事ができませんが、セブンイレブンではnanacoで支払をすることが可能です。
但し税金や公共料金の支払いにはnanacoポイントは付きません。
それでもクレジットカードからnanacoにチャージをする際には、チャージしたnanacoで何を支払うのかは分からないのでカード側のポイントは普通に付きます。
したがって税金の支払でもカード会社のポイントを獲得することができるのです。
税金の支払いで利用機会が多いのは自動車税と固定資産税です。
固定資産税は東京都の場合、一括払いと4回の分割払いのどちらかを選ぶ事ができます。
nanacoへのチャージ限度額は50,000円までなので、1回の支払の金額が50,000円以内の税金はnanacoで問題無く支払う事ができます。
実際には「センター預かり分」という枠を使って別に29,999円まで預ける事が可能なので合計79,999円まで支払う事ができます。
税金は(一般的には)絶対に支払わなければいけないお金なので、こうした方法で少しでも取り戻せる意味は小さくありません。
元より自動車税も固定資産税も結構なまとまった金額になることが多いのでポイントもそれなりに大きくなります。
センター預かりとは
ところで「センター預かり」とは何でしょうか。
センター預かりとはキャンペーンの特典、クレジットカードからチャージした金額など、センターで一時的に預かっているポイントや電子マネーの事です。
クレジットカードからチャージした段階では、チャージ金額はnanaco残高に反映される訳では無く、センター(サーバー)に一旦預かっている形となっています。
センター預かり分となるのは以下のポイントです。
・キャンペーン特典のポイント
・提携先のポイントから交換したポイント
・セブンカードプラスでクレジット払いしたポイント
・クレジットカードからチャージした電子マネー
・nanacoギフトからチャージした電子マネー
・新しいnanacoへ残高を引き継ぎした電子マネー、ポイント
センター預かり分はnanacoを取り扱っている店舗のレジやセブン銀行のATMで残高確認できます。
残高に反映されるとnanacoのチャージ金額として使えるようになります。
ANAマイルへの交換が早い
ANAマイラーにとってのnanacoポイントの利点がもう1つあります。
それはANAマイル(ANA Skyコイン)への交換に掛かる日数が少ない事です。
クレジットカードなどのポイントをANAマイルへ交換する場合、1~2ヶ月は普通に掛かります。
そうした中でnanacoはANAマイル(ANA Skyコイン)に最短2日で交換できます。
最短2日と言うのは飛び抜けて早く、ANA Edy以上に早いルートになります。
日頃からnanacoポイントを貯めておくと、ANAの特典航空券を利用したいのにマイルが少し足りないという時に頼りになります。
実際、目的地への特典に後300マイルだけ足りない!なんてことが往々にして起こったりするのですよ。
まとめ
nanacoポイントは還元率としては平凡で、マイルに替えるのが圧倒的に有利というポイントではありません。
しかしながら日々の生活でポイントが貯まりやすく、ポイントサイトのポイントとバッティングする事も少ないポイントプログラムです。
ANAマイルへの交換が圧倒的に早いという武器も有るので、ANAマイルを貯める時のサブツールとして力を発揮します。
税金や公共料金の支払いもできるなど独自の強みもあるので、お近くに利用する店舗があれば是非利用して頂きたいと思います。
ポイントの二重取り、三重取りなんて方法も幾つもあるので、何ができるかを考えて見るのも楽しいですよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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