(2023.08.12改訂)
2023年4月のマイル制度変更?!
JALのマイレージ制度(JALマイレージバンク/JMB)は2023年4月12日に大幅な制度変更が実施されています。
特典航空券の必要マイルが季節毎の固定制から変動性に変わったり、ファーストクラスの特典利用が可能になるなど、これまでに無いほどの大幅な変更です。
そこで今回は制度変更を踏まえた国内特典航空券の利用方法について解説します。
JALマイルを使おう!
JALのマイルが貯まってきたら(別に貯まる前でもよいですが)マイルを何に使うかを考えなければいけません。
獲得したJALのマイルには有効期限があります。
獲得した時の月から数えて36ヶ月後の月末迄が有効期限で、それを過ぎると獲得したマイルは失効してしまいます。
例えば8月10日に搭乗して獲得したマイルは3年後の8月31日迄有効と言う事になリます。
折角マイルを貯めても有効期限を過ぎて失効してしまったらもったいないですよね。
自分にとってよい使い道を考えておきましょう。
JALマイルの使い道
JALマイルの使い道としては以下のような方法があります。
■JALの国内線特典航空券に交換
■JALの国際線特典航空券に交換
■JAL国際線の座席のアップグレード
■JAL国際線の荷物超過料金の支払い
■提携航空会社の特典航空券に交換
■提携航空会社のアップグレード
■JALグループのホテルに宿泊
■提携ホテルに宿泊
■JALクーポン、JALお買い物ポイントに交換
■eJALポイントに交換
■提携するポイントと交換
■ZIPAIR、JetStar、スプリングジャパンのバウチャーなどへの交換
JALのマイルにはとても幅広い使い道が揃っているので、有効期限にさえ注意していれば使い道が無くて失効するという事態は避けられます。
以前はJALマイルが10,000マイル以上貯まっていないとマイルの交換先が殆どないという問題がありました。
その為にマイルを使えずに失効させてしまう保有者の方がむしろ多かったのですが、JALが少ないマイル数でも交換できる特典を拡充し、更に1,000マイルから交換できる「eJALポイント」を整備した事によって状況は劇的に改善しています。
JAL国内特典航空券の必要マイル数
JALマイルの交換先の中で、おそらくもっとも利用する方が多く、王道とも言えるのがJALの『国内特典航空券』への交換だと思います。
特典対象なるのは下記のJALグループ航空会社の日本国内線です。
・日本航空(JAL)
・日本トランスオーシャン航空(JTA)
・日本エアコミューター(JAC)
・琉球エアーコミューター(RAC)
フジドリームエアラインズ、天草エアライン、オリエンタルエアブリッジが運航するJALとのコードシェア便でも利用可能です。
他の提携ポイントへの交換などの時には相対的に交換レートが不利になるケースもあるのですが、特典航空券はマイルの価値を有効に利用する事ができます。
正に王道のマイル交換特典です。
JALの「国内線特典航空券」へは最小で片道4,000マイルから交換が可能です。
但しJALの特典交換に必要なマイル数は、日程やご利用便の予約時点の空席状況に応じて変動します。目安としては、座席に余裕のある便なら18,000マイルあれば東京ー沖縄間を含む大半の国内路線往復特典航空券に交換できるというイメージです。
JALの「国内線特典航空券」への交換に必要なマイル数は以下の要素で決められています。
・区間数 片道/往復
・距離別のゾーン A〜Gゾーン(7ゾーン)
・座席(普通席/クラスJ)
・予約時点の空席状況
区間数
特典航空券は片道分を1区間として計算します。
往復だと2区間分必要になります。
昔は往復の旅程でしか特典航空券を取れなかったのですが、現在は片道でも利用できるので活用の幅がグンと拡がりました。
距離別のゾーン
JALでは国内路線をその距離によってAゾーン〜Gゾーンまでの7つの区間に分け、区間によって必要なマイル数を設定しています。
JALの特典航空券の場合は基本マイル数の設定があり、予約時点で空席が十分にある便、特典航空券向けの枠が残っている便は基本マイル数で利用することができます。
ただこれだと繁忙期や人気の高い便が取れない可能性が高くなりますが、そんな時でも後述するPLUSという制度でマイルを追加することで席を予約することができます。
PLUSはゾーン毎に最大マイル数が決まっていますが、正直最大マイル数は基幹マイル数の4倍近くとなっておりお得感はかなり低くなります。
特典航空券はお盆やお正月のような時期に使うのには難しい(もったいない)と言えます。
座席
JALの国内線には普通席とファーストクラスの間に「クラスJ」と言う座席カテゴリーがあります。
普通席より座席がゆったりしていてお薦めなのですが、このクラスJの席も特典航空券として取る事ができます。
クラスJ特典航空券への交換には、普通席特典航空券の基本マイル数に1区間(片道)あたり1,000〜2,000マイルの加算が必要になります。
また中距離以上の主要路線にはファーストクラスの座席もあり、こちらもマイルで交換する事ができます。
ファーストクラスの基本マイルは普通駅+6,500〜10,000マイルで設定されています。
各ゾーンの座席毎の基本マイル、PLUS利用時の必要マイル、対象路線は以下の通りです。
Aゾーン
Aゾーンは札幌から函館といったごく近距離の路線の区間です。
基本マイル4,000マイル(往復8,000マイル)で特典航空券に交換できます。
■基本マイル数 4,000マイル(PLUS:最大15,500マイル)
■クラスJ利用 5,000マイル(PLUS:最大16,000マイル)
・大阪⇔ 但馬、高知
・札幌⇔函館、奥尻
・函館⇔三沢、奥尻
・福岡⇔松山、対馬、五島福江、天草、宮崎、鹿児島
・沖縄⇔沖永良部、与論、久米島
・出雲⇔壱岐
・長崎⇔対馬、壱岐、五島福江
・熊本⇔天草
・鹿児島⇔種子島、屋久島
・奄美大島⇔喜界島、徳之島、与論
・徳之島⇔ 沖永良部
・与論⇔沖永良部
・石垣⇔宮古、与那国
・宮古⇔多良間
・南大東⇔北大東
Bゾーン
Bゾーンは東京から名古屋辺りまで、基本マイルは5,000マイル(10,000マイル)です。
■基本マイル数 5,000マイル(PLUS:最大18,500マイル)
■クラスJ利用 6,000マイル(PLUS:最大19,500マイル)
・東京⇔仙台、山形、新潟、名古屋
・大阪⇔松本、隠岐、出雲、松山
・札幌⇔利尻、女満別、釧路、青森、三沢
・松山⇔鹿児島
・福岡⇔出雲、高知
・沖縄⇔奄美大島 宮古
Cゾーン
Cゾーンは東京から秋田や大阪までの距離のゾーンです。基本マイルは6000マイル(往復12,000マイル)です。
■基本マイル数 6,000マイル(PLUS:最大19,500マイル)
■クラスJ利用 7,000マイル(PLUS:最大20,000マイル)
■ファーストC 12,500マイル(PLUS:最大23,000マイル)
・札幌 ⇔秋田 花巻
・東京 ⇔秋田 花巻 小松 大阪
・名古屋⇔ 新潟 出雲 高知
・大阪 ⇔福岡 大分 熊本 宮崎
・福岡⇔ 徳島 屋久島
・鹿児島 ⇔喜界島 奄美大島 徳之島
・沖縄(那覇)⇔ 石垣 北大東 南大東
Dゾーン
Dゾーンは東京から広島辺りまでのゾーンです。
基本マイルは7000マイル(往復14,000マイル)です。
■基本マイル数 7,000マイル(PLUS:最大26,000マイル)
■クラスJ利用 8,500マイル(PLUS:最大27,500マイル)
■ファーストC 15,000マイル(PLUS:最大29,500マイル)
札幌⇔ 仙台 山形 新潟
仙台⇔ 出雲
東京⇔ 函館 青森 三沢 南紀白浜 岡山 出雲 広島 徳島 高松 高知 松山 大分
名古屋 ⇔青森 花巻 山形 福岡 熊本
静岡 ⇔出雲 熊本 鹿児島
大阪⇔ 秋田 花巻 仙台 山形 新潟 長崎 鹿児島 種子島 屋久島
福岡⇔ 松本 静岡 奄美大島
鹿児島 ⇔沖永良部 与論
沖縄(那覇)⇔ 与那国
Eゾーン
Eゾーンは東京⇔札幌、東京⇔福岡など最もよく利用される路線のゾーンです。
基本マイルは8,000マイル(往復16,000マイル)となっています。
■基本マイル数 8,000マイル(PLUS:最大33,000マイル)
■クラスJ利用 9,500マイル(PLUS:最大34,500マイル)
■ファーストC 16,000マイル(PLUS:最大35,500マイル)
札幌⇔ 松本 静岡 出雲 徳島
東京⇔ 札幌 女満別 旭川 釧路 帯広 山口宇部 福岡 北九州 長崎 熊本 宮崎 鹿児島
名古屋 ⇔帯広 釧路 札幌
大阪 ⇔札幌 旭川 函館 青森 三沢 奄美大島 徳之島 沖縄(那覇)
福岡 ⇔花巻 仙台 新潟 沖縄(那覇)
沖縄(那覇)⇔ 岡山
Fゾーン
Fゾーンは東京⇔沖縄路線を含むゾーンです。
基本マイルは9,000マイル(往復18,000マイル)となっています。
■基本マイル数 9,000マイル(PLUS:最大37,500マイル)
■クラスJ利用 11,000マイル(PLUS:最大39,000マイル)
■ファーストC 18,000マイル(PLUS:最大37,000マイル)
札幌⇔ 広島
東京 ⇔奄美大島 沖縄(那覇)
名古屋 ⇔沖縄(那覇)
大阪⇔ 女満別 宮古 石垣
福岡 ⇔札幌
沖縄(那覇)⇔ 小松
Gゾーン
Gゾーンは東京から石垣島といった国内長距離路線のゾーンです。
基本マイルは10,000マイル(往復20,000マイル)となっています。
■基本マイル数 10,000マイル(PLUS:最大42,000マイル)
■クラスJ利用 13,000マイル(PLUS:最大44,000マイル)
■ファーストC 20,000マイル(PLUS:最大49,500マイル)
東京⇔ 久米島 宮古 石垣
名古屋⇔ 宮古 石垣
ディスカウントマイル
またJALの「国内線特典航空券」には通常期の設定とは別に閑散期に適用される「ディスカウントマイル」という制度がありました。
ディスカウントマイルは対象期間(閑散期)の特典航空券をJALのホームページから申し込むと通常より2,000〜3,000マイル少ないマイル数で交換できる制度ですがマイレージ制度自体の変更により無くなっています。
JALカード割引
JALカード割引はディカウントマイルの対象期間に更に少ないマイル数で往復特典航空券に交換できたサービスです。
ディスカウントマイル対象期間にJALカードで特典航空券を申し込むと、ディスカントマイルの必要マイル数から更に500マイル少ないマイル数で往復特典航空券に交換できました。
ただこちらもディスカウントマイル制度自体の変更によって改変(廃止)されています。
区同乗者の利用者登録
「国内線特典航空券」への交換にはマイルはもちろんですが、出発日(往復の場合は復路の出発日も)、行程(出発地と到着地)、人数の登録が必要になります。
同乗者がいる場合には「特典利用者の登録」が込要になります。
特典利用者登録は一度登録しておくと、以後の旅行でも同じ人なら再登録の
必要が無いので家族の方などは予め登録しておく事をおすすめします。
JALの<国内線><国際線><提携航空会社>の特典航空券は、JALマイレージバンクの以下の会員が利用可能となります。
・会員本人
・会員の配偶者(同性パートナーを含む)
・2親等以内のご家族
登録の審査は余り厳しくはないですが、ルール通りの利用をお薦めします。
本人のみで利用する場合は登録は特典利用者登録は不要です。
JALマイレージバンクトップページから【マイメニュー】をクリックします。
一覧から【会員情報管理】>【ご家族のご利用】>【特典利用者登録】>【登録手続】
と進んで行きます。
【登録手続】をクリックすると入力画面が別ウィンドウが開くので、登録する利用者の
<名前>
<性別>
<生年月日>
<JMB番号(JMB番号を持っている場合)>
を入力して送信します。
これで利用者登録は完了です。
国内特典航空券への交換方法
JAL国内線特典航空券への交換はJALのホームページから申請する事ができます。
JALのホームページからログインします。
JALホームページのJALマイレージバンク【会員ログイン】ボタンをクリックするとログイン用画面が表示されます。
ログイン用画面で<お客様番号>と<パスワード>を入力してログインをします。
マイレージバンクのサイト画面になるので、【マイルを使う】の一覧から【国内線特典航空券を利用する】を選びます
国内線の予約画面と同じ様な画面が出てきますので、利用したい路線の特典
航空券が有るかを調べます。
国内線特典航空券の画面で【搭乗予定日)(出発地】 【行き先】【人数】を入力して送信します。
希望日にその路線で搭乗できる便の一覧が出てきます。利用したい便があれば、対象の便をクリックすると『登録画面」に変わります。
同乗者がいる時はリストから搭乗者を指定します。
必要マイル数が表示され、了解を求められるので<登録>します
登録情報の確認が表示されるので問題が無ければ<了解>。
座席指定ができますので指定します。
後で座席を選ぶ事も出来ます。
完了画面が出てきて交換及び予約完了となります。
保有マイル数から特典交換に使った分が差し引かれて表示されます。
後は通常の予約と同じ様に、予約した日に空港に行って飛行機に搭乗するだけです。
おともdeマイル
特典航空券とは違うサービスになりますが JALの国内線には『おともdeマイル割引』という制度もありました。
JALマイルを保有している人と恋人や家族、友達が一緒に飛行機の搭乗する場合にマイルを使って非常にリーズナブルな料金で航空券を予約購入する事ができるという制度です。
残念ながら2023年4月の制度変更でおともdeマイルは終了となってしまいました。
まとめ
JALの国内特典航空券はJALマイルのもっとも現実的で効率の良い使い方の1つです。
東京に住んでいる方なら18, 000マイルで沖縄まで往復できるのです。
1マイル=2円の価値としても36,000円です。
2023年8月12日現在で2ヶ月先の東京⇔沖縄便の運賃を検索してみると普通席の往復割引の運賃が83, 220円(往復)となっています。
もちろん実際には往復割引よりお得な航空券がいくつも有るのでこの金額と比較して安いと強調するのは無理がありますが、それでも非常にお得に航空券に変えられる事はイメージできるかと思います。
しかもマイルは本サイトで再三話しているように1マイル=2円のレートよりもっと効率良く獲得する事もできます。
使い方が分かれば、具体的な目標が立てられると思います。
JALマイルをまずは15, 000マイル貯めて「いつでも旅行に行ける権利」を手に入れて下さい。
その期になればちゃんと貯まります。
もう貯まっている人は自由に使い道に悩んで下さい。
マイルを使って楽しむか、もっと貯めて行くか、どんどん選択肢が広がりますね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
コメント
[…] またANAは世界中の多くの都市に就航していますが、中東、南米、アフリカには路線を持っていません。また日本発着で無い便はほぼ運航していません。そうした路線を希望する時には提携航空会社の特典航空券に交換する事で更にワールドワイドな旅行にマイルを使う事が可能になります。 100,000マイル倶楽部 【JAL】マイルを使うhttps://100000miles.club/archives/509… […]
[…] 申し込み後の搭乗者や同乗者の名義変更や、区間の変更はできません。搭乗日の変更によってシーズン区分が変わる場合は必要マイルの差額調整が必用になります。 100,000マイル倶楽部 【ANA】国際線の特典航空券に交換するhttps://100000miles.club/archives/504ANAの国際線特典航空券実際にどうするかは別にして、ANAのマイルを貯めている人の殆どが一度は考えるのが国際線の特典航空券への交換ではないかと思います。ANAのマイルはANAの国際線特典航空券と提携航空会社の特典航空券に交換する事が出来ます。国際航空連合のス… 100,000マイル倶楽部 【JAL】マイルを使う(国内線)http://100000miles.cl… […]