最近話題のワーケーションはどれくらい現実的な働き方なの!?

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Go Toキャンペーンの最中…

政府が推し進めるGo To Travelキャンペーンは、開始直前になって東京を対象から外すなど、少なからず混乱を引き起こしています。
ただ各地の観光業、旅行業が本当に厳しい状況にあることは間違いないので、Go Toキャンペーンが最後には地域の為になってくれることを願うばかりです。
そうした中、政府から新たな観光支援と働きかたの提案となる「ワーケーション」という言葉が出てきました。
素敵な働き方にも思えますが、果たしてどれくらい現実的なものなのでしょうか。

リゾート地で働く!?

2020年7月27日、菅官房長官が「リゾート地、また温泉地などで、余暇を楽しみつつ仕事をする『ワーケーション』『サテライトオフィス』など、新しい旅行や働き方のスタイルとして政府としても普及に取り組んでいきたい」と発言し、政府が働き方や観光の新しい形を推進していく考えであることを示しました。
全国の新規感染者は25日、26日と2日連続で800人を超え、観光だけを掲げて推し進めることが難しくなりつつなる中、リモートワークをしながら観光業も支援できる施策ということで目を付けられた様にも思えます。

ワーケーションとは!?

ワーケーションはワーク(仕事)とバケーション(休暇)を合わせた造語で、休暇を楽しみながら、その合間に時間を取って仕事もするというものです。
政府は新型コロナ対策として「テレワーク70%」「時差通勤の推進」などを要請していますが、ワーケーションはテレワークを後押しすることになりますし、通勤の混雑緩和にも繋がります。
観光地や保養地、あるいは宿泊施設などに居ながら仕事も進めることができれば、観光業・宿泊業の後押しにもなります。
政府はワーケーションの推進にあたって、ホテルなどでスムーズに仕事ができるようにWi-Fi設備の整備などを支援をしていく方針を示しています。

JALがワーケーションを実施

ワーケーションは今回初めて作られた真新しい言葉ではありません。
米国などでは1990年代頃から、IT企業を中心にリゾート地などに居ながら働くスタイルが見られる様になり、2000年代に企業が公式に認めて取り入れるようになりました。
日本でも日本航空(JAL)が2017年の夏からワーケーションの制度を導入し、徳之島(鹿児島県)や米国のハワイで実証実験を進めています。
2020年6月には日本航空グループJTBNTTデータ経営研究所共同で、沖縄でワーケーションの効果を検証する実験を実施しています。
実証実験は、沖縄県名護市のカヌチャリゾートを宿泊先に、3社の従業員を中心とする男女18人が参加して行われました。
同年7月には、実証実験では仕事の生産性が20%向上したり、ストレス軽減などの効果があったことが発表されています。

ワーケーションのメリット

ワーケーションメリットとしてはどの様なものが考えられるでしょうか。
主な項目としては、

●リフレッシュできる環境で仕事ができる
●旅行や移動を分散できる
●家族などと旅行する時間を造りやすい

などが考えられます。

リフレッシュできる環境で仕事ができる

ワーケーションの最大のメリットは何と言っても心身のリフレッシュが期待できることです。
美しい海や山を眺めているだけでもリフレッシュになりそうですし、温泉や美味しい料理が待っている中でのワーケーションならモチベーションも上がりそうです。

旅行や移動を分散できる

日本ではお盆お正月ゴールデンウィークなどに一斉に休暇を取得する人が多く、企業もそれを推奨する傾向があります。
ただそれでは通勤混雑も解消されにくいですし、観光需要も中々拡大できません。
ワーケーションが浸透すれば、平日を含めた旅行も検討しやすくなる他、休日の分散化も期待できます。

家族などと旅行する時間をつくりやすい

こどもが夏休みなど長期休暇中で、お父さんかお母さんどちらかは休暇を取れるという場合でも、ワーケーションが使えれば家族で旅行に行くこともできます。
仕事中はホテルでお留守番になってしまうかも知れませんが、そのために旅行自体を諦めたりするよりは数段良い選択ができるかも知れません。

ワーケーションのデメリット

一方、ワーケーションのデメリットとしてはどの様なものが考えられるでしょうか。
主な項目としては、

●ワーケーションをできる仕事が限られる
●セキュリティ面の問題がある
●費用が掛かる

などが考えられます。

ワーケーションをできる仕事が限られる

ワーケーションが可能な仕事がそもそも限られているという点は、ワーケーションの最大の問題点と言ってもよいかも知れません。
世の中の仕事はPCに向き合う様な仕事ばかりではありません。
殆どの接客業ではリモートワーク自体が難しいですし、交通インフラや建設の現場なども対応は難しいでしょう。
ただ欧米諸国ではこうした現場の人達もワーケーションをできるような方法の模索が既に始まっています。
今後の話ではありますが、まさかと思うような仕事がワーケーションで可能になっているかも知れません。

セキュリティ面の問題がある

公的な仕事や重要な顧客データなどを扱う業務の場合、データを持ち出すのがセキュリティ上問題があるとの理由でリモートワーク自体を禁止している企業や自治体も少なくありません。
これではワーケーションなど実現しようがありません。
ただこの問題については様々な対応技術が実用化しており、多くの課題を解消しつつあります。
既に自分の端末(PCやタブレット)にデータを保存して持ち歩くのは時代遅れになりつつあり、データのクラウド化が主流になりつつあります。
端末に保存したデータは毎回消去する設定にすれば、パソコンを無くしてデータが流出するといったリスクを無くすことができます。
クラウドデータにもハッキングリスクはありますが、それを防ぐ技術も急速に進化しています。
WiFiからデータを抜き取られない為の技術も実用化しています。
最新の技術への投資さえできればこの問題は解決できそうです。

費用が掛かる

ワーケーションは出張ではありません。
当然ながら旅行先への移動費用やホテルの宿泊費用などは自己負担となります。
それこそ何日も使ってワーケーションを満喫したいとなれば、それ相応の費用が掛かってしまいます。
実は米国のホワイトカラーの人は日本の人が思っている以上に休暇を取らず、休暇中もテレビ会議に参加したり、報告書を書いたりといった業務をこなすケースが多いです。
なのでこれを業務として認めてもらうという意味でワーケーションが採用されていったという背景があります。
そう考えるとホワイトカラーの中でもかなり高収入の人でないとワーケーションなどと言っていられないのかも知れませんね。

まとめ

観光地や保養地など自分が気に入った場所に行って働くワーケーションという働き方は如何にも魅力的です。
仕事とプライベートとの切り替えが難しいという意見もあるでしょうが、是非そんな働き方をしたいという人も多いと思います。
選択肢としてそうした働き方が考えられるのがとても素敵なことです。
できれば幅広い業務の人がこの選択肢を持てるように、政府には多様な支援をお願いしたいところです。
海外からテレビ会議というのも悪くはないと思うのですが、皆さんはいかがでしょうか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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